【40代の海外転職は遅い?】人脈ゼロでも動ける3つのルート
エージェント経由(守り)・LinkedIn経由(攻め)・人脈経由(本命)|3つのルートを並走する戦略
「エージェントに登録すれば、海外転職は決まる」 そう思い込んでいる30代40代は、意外と多いです

実は、海外転職には3つのルートが同時に動いています。
エージェント経由(守り)、LinkedIn経由(攻め)、人脈・直接スカウト経由(本命)。
このどれかひとつに賭けるのではなく、3つを並走させるのが30代40代の現実解です。
なぜか?——理由は、筆者自身がアメリカ・中国で13年以上働く中で、その答えを体験で見つけたからです。
- 一緒に働いた人との信頼
- 駐在時代の人脈
- LinkedIn経由の接点
- “海外で働ける人”としての実務経験
・・・でした。
この記事では、30代40代が海外転職(特に東南アジア)を進める際に、エージェント以外も含めてどんなルートがあるのかを、実体験ベースで整理します。
海外転職には3つのルートが同時に走っている

意外な事実をひとつ。
国内の転職データによると、転職エージェント経由の転職は全体のわずか5%。
最も多いのはハローワーク(約40%)、続いてリファラル=縁故(約25%)、転職サイト(約30%弱)です。 (NIKKEIリスキリング「40代転職には150社応募が必要?」)
つまり多くの人は、エージェント以外の手段で転職を決めています。
海外転職も例外ではありません。
実は海外転職には、3つのルートが必要です。
| ルート | 主な接点 | 戦略タイプ | 反応速度 |
|---|---|---|---|
| ① 守り エージェント経由 | JAC、ベトスカウト、Thai SCOUT等 | ★★ 始めやすい | 中 |
| ② 攻め LinkedIn経由 | 採用担当・ヘッドハンター | ★★★ 整備が前提 | 中〜遅 |
| ③ 本命 人脈・直接スカウト経由 | 元同僚・取引先・駐在時代の人脈 | ★★★★ 時間が必要 | 速いが不定期 |
どれかひとつだけに賭けるのは危険です。
理由はシンプル。
外部要因で1ルートが止まることがあるから。
筆者自身も、最終的に決まったルートは「人脈・直接スカウト経由」でした。
ただし、その途中で外部要因が動いて、何度も話が変わりました。
ルート① エージェント経由(守り)— 海外転職で最初に使う基本

30代40代の海外転職では、最初の情報収集としてエージェント登録は今でも有効です。
ただし、エージェント”だけ”では決まらないケースも多く、LinkedInや過去の人脈が最後に効くことがあります。
ただし、知っておきたい現実があります。
40代50代が1社の内定を得るために必要な応募数は、平均で150社。
そのうち書類選考を通過するのは約9%。
9割が書類段階で落ちる、というのが転職市場のリアルです。(NIKKEIリスキリング)
だからこそ、エージェント登録は「いつかやろう」ではなく「今やる」もの。
動くなら早いほうがいい、という話です。
エージェント登録の3つのメリット
- 無料で登録できる(費用負担なし)
- 求人相場が肌で分かる
- 担当者と話しながら動ける
特に「求人相場」を知ることは大きい。
特に「求人相場」を知ることは大きい。
自分の市場価値が、今どのくらいか——これが見えるだけで、 次の一手の精度が上がります。
30代40代の海外転職で、まず登録したいサービス
海外転職は「1社だけ登録」で決まる世界ではありません。
担当者型・スカウト型・LinkedInを並走させることで、選択肢が広がります。
重要なのは、「どれが正解か」ではなく、複数ルートを同時に動かすことです。
海外転職は、待つより“接点を増やした人”から決まり始めます。
日系と外資系で、反応の出方が違う
- 日系エージェント(JAC・RGF・べとわーく等)
→ 登録すれば担当者から連絡が来る - 外資系エージェント(Michael Page等)
→ プロフィールがマッチしないと反応なし
30代40代の最初の一歩としては、日系から始めるのが現実的です。

ルート② LinkedIn経由(攻め)— 採用担当に直接届ける

LinkedInは、海外企業の採用担当やヘッドハンターが求職者を直接探す場です。
30代40代にとっては「待ち」より「攻め」の手段になります。
なぜLinkedInが海外採用担当の入り口になるのか
LinkedInは、世界で10億人以上が使うビジネスSNS。
特に欧米・東南アジアの採用担当者にとっては、求職者検索の標準ツールです。
求人サイトに出る前の「非公開求人」も、ヘッドハンター経由でLinkedIn上で動いているケースが多くあります。
つまり、LinkedInプロフィールを整えておくことは、「自分の存在を、海外の採用市場に置いておく」ことに等しいのです。
特に30代40代の海外転職では、エージェント経由の求人が「会社視点で動く」のに対し、LinkedIn経由は「個人視点で動く」のが特徴です。
プロフィール整備の3つの基本
筆者自身もLinkedInは活用しています。
ただし、過去の海外転職で本命になったのは別ルートでした。
それでもLinkedInを止めない理由は、ひとつ。
「いつ、どこから声がかかるか分からない」からです。
LinkedInは、エージェントや人脈と違って、24時間365日、自分のプロフィールが世界中の採用担当者の検索結果に並んでいる場所です。
寝ている間も、自分の代わりに営業してくれる。
これが、30代40代の海外転職にLinkedInが効く本質的な理由です。
詳しいプロフィールの書き方は、別記事で扱う予定です。
- プロフィールを英語で書く
→ 日本語だけだと、海外採用担当の検索に引っかからない - 駐在経験・出張経験を職歴に正確に書く
→ 「米国●年」「中国●年」と国と年数を具体的に - 業界キーワードを入れる
→ 自分の専門領域が一言で伝わる単語を選ぶ
ルート③ 人脈・直接スカウト経由(本命)— 駐在経験を活かす最強の手段

ここからは筆者の実体験を含めて、人脈ルートの本質を整理します。
このルートが、結局のところ筆者の海外転職を決めました。
駐在時代の人脈が転職で効く理由
人脈ルートが「本命」と呼べる理由は、3つあります。
- 採用前の信頼が、すでに築かれている
一緒に働いた相手は、書類で見える以上にあなたを知っています。 「丁寧さ」「責任感」「困難への対応力」──こうした書類で語れない強みが、 すでに相手の頭の中にあります。 - 求人になる前の「相談ベース」で話が動く
ヘッドハンターを通さず、企業側の意思決定者から直接話が来ることもあります。 この場合、競合候補がいない「指名」状態でスタートできます。 - 入社後のミスマッチが起きにくい
お互いに人柄を知っているため、入社後の「想像と違った」が起きにくい。 結果として、定着率も高くなります。
スキルや経歴は、書類で比較できます。
でも「顔が見える関係」は、書類では伝わりません。
30代40代がすでに持っているこの資産を、もっと意識して使うべきです。
筆者が海外転職を決めた実体験
声をかけてくれたのは、米国駐在時代の取引先のアメリカ人VPでした。
帰国後も仕事で頻繁に会う関係が続いていた相手です。
ある時、その人物から「アメリカで一緒に働かないか」という話をもらいました。
当時の筆者は、辞めることなど考えていませんでした。
ただ、海外でもう一度働く可能性は、頭の片隅にずっと残っていたんです。
話は順調に進みました。
ところが面接が始まってすぐ、米国側企業に業界再編の動きが出てきます。
当初の「アメリカ採用」という枠が消えてしまいました。
「ここで終わるのか」と一度は思いました……しかし勤務地をアジアに変えての提案が出てきます。
「指名」から「コンペ」へ、複数候補の中の一人へ。
LinkedInや人材エージェントを通じて、別の候補も浮上していたんです。
採用の判断は、最初に声をかけてくれた相手に一任されていました。
他の幹部とも面識はありましたが、最終決定権はその一人にありました。
長年の取引関係で築いた信頼が、書類では語れない判断材料になった。
これが人脈ルートの本質だと思っています。
人脈ゼロから始める方法
「駐在経験がないから、人脈なんてない」と感じた方へ。
人脈ルートは、過去の蓄積だけが資産ではありません。
- LinkedInで業界の人と緩くつながる(海外含む)
コメントや「いいね」だけでも、相手のフィードに名前が残ります。 半年続けると、認知度が変わります。 - 業界イベント・展示会に顔を出す
特に東京ビッグサイト・幕張メッセでの大型展示会には、 海外バイヤーや海外子会社の駐在員が来日しています。 1枚の名刺交換が、3年後の転職機会になることもあります。 - 副業や勉強会で社外の縁を作る
業界の勉強会、AI活用コミュニティ、海外ビジネス系のオンラインサロン── こうした場所で、自分と同じ志向の人と出会えます。こうした場所で、自分と同じ志向の人と出会えます。
「これから作れる」と知るだけで、視界が変わります。
人脈はゼロからでも、半年〜1年で5〜10人の信頼できる業界人脈に育てられます。
今日やる3つのこと

ここまで読んでくれた方に、具体的な行動を3つだけ提案します。
Step 1:エージェント2社に登録
スカウト型1社+担当者型1社の組み合わせがおすすめ。
無料で登録できるので、迷うより動いたほうが早いです。
迷ったらこの3社から登録してください。
2社同時に進めても推定作業時間は1時間程度。
動くなら早いほうがいいです。

Step 2:LinkedInプロフィールを英語で整える
完璧を目指さなくていいです。
最低限、駐在経験や出張経験を国と年数で正確に書いてください。
ヘッドハンターの検索に引っかかる確率が、それだけで上がります。
Step 3:過去の海外勤務時代の人脈を10人棚卸しする
駐在中に一緒に仕事をした人。
出張先で名刺交換した人。
今は連絡が途絶えている人でも構いません。
ノートに名前を10人書き出してください。
そのうち2〜3人に、近況連絡のメールを1通だけ送ってみる。
返事が来るかどうかは、その時の縁次第です。
それでも、動かなければゼロ。
動けばゼロではなくなります。
40代転職には150社応募が必要? スキル・経験より大事なものは……
よくある質問(FAQ)

30代40代の海外転職について、読者からよくいただく質問にお答えします。
Q1:40代から海外転職は遅いですか?
A:遅くありません。30代40代は「即戦力」として評価される年代です。実際、ベトナムの現地採用エージェント「べとわーく」公式でも、「40代50代でもまだまだチャンスがあります。皆さんの経験をベトナムの現場に活かし、若手の育成と経済発展に貢献されては如何でしょうか」と明記されています。ただし、応募から内定まで平均150社という現実もあるので、3つのルート(エージェント・LinkedIn・人脈)を並走させて接点を増やすことが重要です。
Q2:駐在経験がなくても海外転職できますか?
A:可能です。駐在経験は強力な資産ですが、必須ではありません。重要なのは「海外で働ける人」というシグナル。これはTOEICスコア、海外出張経験、英語業務経験、現地でのプロジェクト経験など、複数の要素で示せます。駐在経験がない方は、LinkedInプロフィールの英語化と、業界イベント・展示会への参加で「これから人脈を作る」道があります。
Q3:人脈がゼロでも海外転職できますか?
A:できます。人脈はゼロから作れる資産です。今日から動ける道は3つ。
①LinkedInで業界の海外人材と緩くつながる
②業界展示会・カンファレンスに顔を出す
③副業や勉強会で社外の縁を作る
最初は数十人の「ゆるい接点」から始め、半年〜1年で5〜10人の信頼できる業界人脈に育てられます。
Q4:エージェントだけではダメですか?
ダメではありませんが、現実的にはエージェント経由の転職は全体の5%程度です。30代40代の海外転職では、エージェントを「基本ルート」として、LinkedInと人脈を「並走ルート」として動かすのが現実解。1つのルートが外部要因で止まることもあるため、3つを同時に動かして接点を増やすほうが、内定獲得まで
早く到達できます。
まとめ|海外転職は、ひとつのルートでは決まらない

海外転職(現地採用)のルートは3つ。
- 守りのエージェント経由
- 攻めのLinkedIn経由
- 本命の人脈・直接スカウト経由
ひとつに賭けるのではなく、3つを並走させるのが30代40代の現実解です。
特に駐在経験のある方は、過去の人脈という強い資産を持っています。
駐在経験は、終わった後も育てられる——これが筆者が一番伝えたいことです。
- エージェント2社に登録(推定作業時間は1時間)
- LinkedInプロフィールを英語化(2週間以内)
- 過去の海外人脈を10人棚卸し(1か月以内)
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※本記事は、筆者の35年以上にわたる日本・米国・中国での実務経験をもとに執筆しています。
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