【ベトナム就労ビザ】大卒は必須ではない|4区分で変わる学歴要件の見分け方

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「大卒じゃないから無理」と結論を急ぐ前に

ベトナムの就労ビザは、大卒じゃないと無理らしい・・・

記事を書いた人
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そんな話を聞いて、応募する前から諦めかけていませんか?

あるいは逆に、「実務経験さえあれば学歴は関係ない」と聞いて、安心しきっていませんか?

実は、どちらも正確ではありません。

ベトナムで働くために必要な労働許可証(ワークパーミット)は、申請する区分によって、学歴が必要かどうかが変わります。

この記事を読んでいただきたい人
・ ベトナム転職を考えているが、大卒ではないことが気になっている人
・ 「学歴か実務経験、どちらかでいい」という情報を鵜呑みにしかけている人
・ 自分がどの区分で申請されるのか、まだ確認していない人
この記事でわかること
・ ベトナムの就労ビザで、2025年に何が変わったのか
・ 労働許可証の4つの区分と、それぞれの学歴要件
・ 自分がどの区分にあたるか、今すぐ確認する方法
結論
・ 労働許可証は「大学卒業証明書」または「実務経験の証明」、どちらか一方でよい
・ 2025年8月の政令219号で書類審査の精度が上がり、その状態が今も続いている
・ 実務経験を証明する書類の具体性が、これまで以上に重要になっている
ニオ
ニオ
海外転職経験者
Profile
日本・米国・中国の現地企業で働き、海外駐在と現地採用あわせて13年。英語に自信がない30代40代でも、タイ・ベトナムの現地採用を「応募できる形」まで進めるための“準備の順番”を発信しています。好きな言葉は “Always inspired”。
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ベトナム就労ビザ、2025年に何が変わったのか

ここで説明する変更は2025年8月に始まったもので、2026年になって新しく変わったわけではありません。

ただし今も続いている制度なので、これから応募する人にとっては現在進行形の話です。

政令219号で審査プロセスが変わった

2025年8月7日、ベトナム政府は政令219号(Nghị định số 219/2025/NĐ-CP)を施行しました。

それ以前にあった政令152号(2020年)と政令70号(2023年)を統合し、置き換える形の変更です。

大きな変化の一つが、申請手続きの一本化です。

これまでは「外国人労働者を採用する必要性の説明」と「労働許可証の発給申請」が別々の手続きでしたが、政令219号では1つの申請書にまとめられました。

変わったのは、主に審査・申請プロセスの整理です。

学歴要件そのものが一律に厳しくなったわけではありません。

(Googleなどで日本語翻訳が必要です)ベトナムで働く外国人労働者を規制する政府の2025年8月7日付政令第219/2025/ND-CP号の全文

ジェトロ発信情報|政令219号で審査・申請プロセスが変更

2026年に控えるもう一つの変化

加えて2026年9月には、アポスティーユ条約がベトナムで発効する見込みです。

実現すれば、日本の書類をベトナムで使う際の認証手続きが、今より簡単になります。

こちらはまだ「見込み」の段階なので、応募のタイミングによっては最新情報を確認しておく必要があります。

【私文書認証】ベトナム社会主義共和国がハーグ条約に加盟します

労働許可証の4区分、それぞれの要件は違う

ここが今回の記事で一番大事な部分です。

ジェトロ(日本貿易振興機構)の解説によると、労働許可証の審査区分は次の4つに分かれています。

✓ 学歴は問われない区分(3つ)
管理者
会社の代表者や取締役など、経営に関わる立場の人
→ その立場にあること自体が条件(学歴・年数の指定なし)
業務執行者
支店や部門の責任者として、現場を実質的に取り仕切っている人
→ 今の仕事に関係する経験が3年以上
技術者
技術や手に職を使って働く人
→ 1年以上の訓練+経験2年以上、または訓練なしで経験3年以上
⚠ 大卒が必須の区分(1つ)
専門家
特定の分野の知識で仕事をする、いわゆる専門職の人
→ 大卒であること(必須)+ 今の仕事に関係する経験が2年以上
※ どの区分にあたるかは、求人の肩書きではなく実際の業務内容・権限で決まります。最終判断は応募先企業に確認してください。

表を見ると分かる通り、学歴が必須なのは「専門家」区分だけです。

管理者、業務執行者、技術者は、学歴の記載がないか、実務経験だけで足ります。

区分は、求人票の職位名ではなく、実際の業務内容と権限の範囲で判断されます

「マネージャー」という肩書きでも、審査上は「専門家」として扱われることがあります。

逆に、専門職に見える仕事が「業務執行者」として扱われることもあります。

制度の建前だけでは判断できない現場の実態

ここで一つ、正直に伝えておきたいことがあります。

2025年12月、ジェトロは「駐在員の労働許可を巡り、法令上明確な定めのない制限をベトナム政府が提示している」というニュースを報じました。

ハノイ市やホーチミン市の担当当局が、政令219号の運用について、法令に明記されていない独自の解釈を示しているという内容です。

つまり、制度の建前(この記事で説明している区分の要件)と、実際の審査現場での運用には、ズレが生じることがあります。

省や市によって判断が分かれるケースも報告されています。

この記事で紹介した4区分の要件は、あくまで制度上の原則です。

実際の審査がどう進むかは、申請するタイミングと地域によって変わり得ることを、頭の片隅に置いておいてください。

駐在員の労働許可を巡り法令上明確な定めのない制限をベトナム政府が提示、日系企業に影響の恐れ

自分がどの区分にあたるか、まず自己診断する

本格的に確認する前に、次の3つの質問で大まかな見当をつけられます。

  1. 会社の代表権や取締役相当の役職か → 管理者の可能性
  2. 支店・駐在員事務所の責任者、または特定分野を直接管理する立場か → 業務執行者の可能性
  3. 大卒の学位を持ち、専門分野の実務経験があるか → 専門家の可能性

どれにも当てはまらない、または技術職・現場職であれば、技術者区分が有力です。

これはあくまで目安です。最終的な区分は、応募先の判断によって決まります。

応募先に確認すべきこと

自己診断で見当をつけたら、次は3つは必ず応募先に面接の前後で確認してください。

  1. 自分は4区分のうちどれで申請される予定か
  2. その区分で、学歴証明と実務経験証明のどちらが必要か
  3. 実務経験を証明する場合、何年分の証明が必要か

自分で判断がつかない場合は、ベトナム現地に強いエージェント(べとわーく・ベトスカウト)に相談すると、区分の見立てから書類準備まで、まとめてサポートしてもらえます。

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実務経験を証明するための準備(在職証明書の書き方)

業務執行者や技術者の区分で実務経験を証明する場合、在職証明書の内容が重要になります。

この書類は、過去に在籍していた会社の人事部などに問い合わせて発行してもらうものです。

今の勤務先だけでなく、条件年数を満たすために前職・前々職の分も必要になる場合があります。

退職から時間が経っている会社ほど、発行までに日数がかかったり、担当者が変わっていて対応に手間取ったりすることがあるため、必要になりそうな時点で早めに連絡しておくことをおすすめします。

氏名、在籍期間、役職名、所属部署、業務内容が明記され、会社代表者の署名と社印が入っている必要があります。

よくある失敗が、在籍していた事実だけを書いてもらうことです。

審査では、これまでの職務経歴書に書かれた職種と、ベトナム側の求人職種が一致しているかまで細かく見られます。

在職証明書を依頼する際は、できるだけ具体的な業務内容を記載してもらうよう、担当者に伝えてください。

体験談:区分を意識せずに一喜一憂しかけた

私自身、現在ベトナム企業の採用選考を進めている最中に、求人票の学歴要件を見て一瞬手が止まりました。

その後、実務経験の証明でも道が開けるという情報を見つけて、一度は安心しました。

でも調べ直してみると、それは区分によって話が違うと分かりました。

もし自分が「専門家」区分にあたるなら、学歴の話は避けて通れません。

逆に「業務執行者」なら、実務経験だけで足りる可能性があります。

教訓は一つです。

情報の一部だけを見て、安心も絶望もしない。

まず自分の区分を確認することです。

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よくある質問(FAQ)

Q1. 大卒でなければベトナムで働けませんか

Answer:
  • 区分によります。管理者、業務執行者、技術者の区分であれば、学歴の記載がないか、実務経験で足りる可能性があります。専門家区分の場合は、大卒以上の学位が必須です。まず自分がどの区分にあたるかを確認してください

Q2. 専門家区分の場合、学歴がなければ本当に無理ですか

Answer:
  • 専門家区分は、大卒以上の学位が必須とされています。学歴がない場合は、専門家以外の区分(業務執行者や技術者)で申請できないか、応募先に相談することをおすすめします

Q3. 制度上は要件を満たしているのに、審査で引っかかることはありますか

Answer:
  • あり得ます。法令上の要件と、実際の審査現場での運用にズレが生じるケースが報告されています。省や市によって判断が分かれることもあるため、最終的には現地の行政書士や、ベトナムに強いエージェントに確認するのが確実です。

まとめ|区分を確認してから、学歴の心配をする

  • 労働許可証の区分は、管理者、業務執行者、専門家、技術者の4つ
  • 専門家区分だけは、大卒以上の学位が必須
  • 管理者、業務執行者、技術者は、学歴の記載がないか実務経験で足りる
  • ただし制度の建前と現場の運用にズレが生じることもあり、最終確認は必須

「大卒じゃないから無理」と決めつける前に、まず自分がどの区分にあたるかを確認してください。区分次第で、答えはまったく変わります。

今日から動ける3つのこと
  • 自己診断の3つの質問で、自分がどの区分にあたるか見当をつける
  • 応募先に、自分がどの区分で申請される予定か問い合わせる
  • 判断がつかない場合は、ベトナムに強いエージェントに相談する
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