【40代単身のキャリア再起動①】会社を辞めてアジアで“生き直す”という選択

給料は下がる。でも、人生は上がる考え方

「もう会社に行きたくない」と思った朝が、あなたの人生の再スタートかもしれません

記事を書いた人

40代になって初めて「何のために働いているのか」と立ち止まる人が増えています。

日本で積み重ねた経験をいったん手放し、アジアで“人生の立て直し”を選ぶ人たち。

給料は下がっても、自由や時間、心の豊かさは上がる──この記事では、退職後にアジアで生き直すための「現実と戦略」を、数字と経験の双方から掘り下げます。

単身の40代に向けて、住まい・仕事・学びの動線を「Where／Who／When／Money」で具体化します。

海外転職経験者・ニオ

グローバルキャリアアドバイザー

Profile

日本・米国・中国の現地企業でコンセプター・デザイナーとして活動。海外駐在と現地採用を合わせて15年の海外在住の経験を活かし、特に初めて海外進出を目指す30代40代を応援するためにブログを開設しました。 現在はキャリアデザイン研究家として活動しながら、東南アジアへの移住準備中。好きな言葉は”Always inspired”。

プロフィールを読む

XInstagram

単身40代の退職は“逃げ”ではなく、”立て直し”である

「有名な会社なのに辞めるのは”もったいない”」「転職は勇気がいる」「えっ、海外転職？」

——単身の40代が退職を口にすると、こうした言葉が返ってきます。

けれど現実は、環境を選び直すための立て直しが静かに常識になりつつあります。

海外転職で重要なのは勢いではなく、進め方の丁寧さです。

単身こそ、消耗労働に終止符

統計の見え方は年ごとに変わりますが、動く40代が増えているのは確か。

単身であることは、意思決定と移動の速さという強みになります。

厚生労働省の統計（令和5年）によると、40〜44歳の転職入職率は男性5.5％・女性7.5％。

10年前（平成25年）の同世代では、入職率が男性7.5％・女性16.6％でした。

数字だけを見ると「昔の方が転職が多かった」と思うかもしれません。

以前は「転職した人」と「新しく職に就いた人」をまとめて集計していましたが、現在は「転職だけ」を独立した指標として扱っています。

つまり、数字が落ち着いて見えても、実際の“転職行動”はむしろ増えているのです。

リクルートエージェントの最新統計（2025年3月）では、40代の転職者数が2014年比で約5.2倍に増加。

50代では12倍、全体平均でも3倍を超えています。

この数字は「リクルートエージェントを通じて転職が成立した人数」ですが、社会の中で“動く40代”が確実に増えていることを示すデータです。

転職はもはや“特別な決断”ではなく、自分を取り戻すための「再設計」の手段になっているのです。

私自身も、心をすり減らしていた過去がある

アメリカ企業の中国支社で働いていたころ、パンデミックの影響で会社は$350Mの赤字に陥りました。

契約更新のタイミングで更新が見送られ、結果的に職を離れることになりました。

形式上は「契約満了」でしたが、実質的にはレイオフと変わらないものでした。

その後、中国企業に転職したものの、世界的な半導体不足や景気後退の影響で、途中解雇に。

職場を失ったという現実よりも、「これまで積み上げたキャリアの意味は何だったのか」という心の空白の方がつらかったのを覚えています。

けれど、あの時期を境に考え方が変わりました。

それ以降、私は働き方そのものを「再設計」する意識でキャリアを見直しています。

同じように、“心をすり減らす働き方”を抜け出そうとする人たちは確実に増えています。

必要なのは会社を辞める勇気より”環境を選び直す知恵”

知性とは、肩書きや理屈よりも柔軟性です。

どこで働き、誰と組み、どんな時間の使い方を選ぶかで、成果と満足度は大きく変わります。

①「努力」より「環境」を選ぶ時代に

かつて日本では、「努力は必ず報われる」という言葉が当たり前のように信じられていました。

しかし、いまの職場環境ではその前提が崩れつつあります。

私は中国勤務時代、まさにその現実を目の当たりにしました。

努力や実績よりも、「どこで、どんなチームと働くか」で未来が大きく変わる——そんな瞬間が何度もありました。

その見極めこそ、40代以降に求められる“知性”です。

②アジアで気づく、環境が変われば自分も変わるということ

タイやベトナムなど、いまのアジアには「変化を前提に動く空気」があります。

転職も挑戦も、恐れではなく前進として受け入れられている。

人も企業も「今より良くなる」ことを自然に目指しているのです。

日本では「安定＝正義」と教えられてきた世代にとって、この空気は衝撃かもしれません。

けれど、現実には動ける人ほどチャンスに出会う。

アジアは、それを肌で学べる場所です。

③“何をするか”より、“どこで生きるか”

多くの人が「やりたいこと」を探します。

けれど、やりたいことは環境が変われば簡単に変わります。

本当に大事なのは、“どこで生きるか”を決めることではないでしょうか。

これらの3つを真剣に考えるだけで、人生の地図が描き直されていきます。

辞める勇気より、選び直す知性を持つこと。

それは、逃げではなく前へ進むための人生設計なのです。

要点

• 勇気よりも知性：
  冷静に環境を見極める柔軟さがカギ
  
• 努力よりも選択：
  どんな職場で働くかが成果を決める
  
• アジアの空気感：
  変化を恐れず、挑戦を前進と捉える文化
  
• 再設計の本質：
  “何をするか”より、“どこで生きるか”を選ぶ
  

生きていく上で「選択」は避けられません。

自分は何者で、どうありたいのか。

それを考え続けることが、人生のブランディングなのだと思います。

あわせて読みたい

【準備編】英語不安でもOK｜AIで始めるアジア転職

単身40代がすぐ使える“組み直しの型（手順）”

7日間で整える自己再起動の土台

7日間で少しずつ考え方をまとめましょう。

私も1週間の間で自分の考え方を少しずつ整理したことを覚えています。

行動するための方針が固まります。

あわせて読みたい

【アジア転職で後悔しない！】30代40代、現地採用で“自由な働き方”を選ぶ覚悟

まとめ：退職は終わりではなく、単身40代の“立て直しの起点”

私たちは働く中で、自分をすり減らしながらも「こうあるべき」という社会の型に合わせて生きてきました。

けれど時代は変わり、40代からのキャリアにも「選び直す自由」が与えられています。

辞めることは逃げではなく、自分の未来を主体的にデザインし直す行為。

働く場所を変えれば、見える景色も変わります。

人生の再起動は、勇気よりも知性によって始まるのです。

/
「完璧」より「一歩」。行動が未来の通貨になる
\

※本記事は、筆者の35年以上にわたる日本・米国・中国での実務経験をもとに執筆しています。AIツール（ChatGPT・Gemini・Midjourney）も活用し、事実確認と信頼性向上に努めています。AI利用の際はプライバシー保護には注意しましょう。